杉山くんの質問に対して、あたしではなく真海が明るく答えた。
杉山くんは分かりやすく青ざめていた。
「何!?もしかして・・・杉山、美咲の事好きなの?」
はっきりと指摘された言葉に、杉山くんは飲んでいたお茶を噴出した。
杉山くんはあたしより分かりやすいかもしれない・・・。
「あの・・・真海・・・」
「もう少し前に告白してたらチャンスあったのになー?」
あたしの制止を阻むように真海は杉山くんをからかっていた。
そのおかげで、キスをしたかしてないかという内容は忘れたみたいだけど・・・。
あたしはお弁当を食べた後、3人と別行動をして、旧音楽室に向かった。
何だかこの数日で、随分といろんな刺激を受けた気がする・・・。
もちろん、先生の事は杉山くんには内緒だけど、いろんな事がありすぎて、少しフラフラだった。
そんな時、トボトボと廊下を歩いていると、いきなり腕を掴まれて、廊下の隙間に引き寄せられた。
「・・・・・・・・っ」
あたしを引き寄せた相手は元担任の今井先生だった。
