いつも休み時間や昼食の時には必ずと言っていいほど和泉先生は生徒に囲まれている。
ふんわりとした性格なだけに、それを振り払う事もなく、優しい顔で笑いかけてくれる。
授業中は生徒のためか、少し厳しいところもあるけど、
それ以外はとっても優しく、絶対に邪険に扱ったりはしない人だった。
それは生徒の事を女としか見ていないって言えば普通なんだけれど
それでもみんなにとっては嬉しくて、あたしにとっては少し寂しい事でもあった。
遠くから見るしか出来なくて、声をかける勇気もない。
そんな自分なのに、寂しいと思うなんて贅沢な事かもしれないけど・・・。
「何ぼーっとしてんの。椎名」
ずっと遠くから和泉先生を見つめていると、突然ポンと頭を後ろから叩かれ声が聞こえた。
振り向くとそこには意地悪そうに立っている元担任の今井優希先生だった。
「今井先生・・・」
今井先生は学校一、美形な教師だった。教師なのに少し茶髪でサラサラな髪質で
すらっとしたスタイルで綺麗な顔した先生だった。
