「俺の目見て言えよ」
あたしはその言葉でビクっと体が震えた。
顔を見なくても分かる・・・先生が怒っているって事が・・・
今まで一度も聞いた事のない冷たい声・・・
あたしはゆっくりと顔を上げて、先生と目線を合わせた。
ドクンッ・・・・・
先生の目を見た瞬間、あたしの鼓動が大きく跳ね上がった。
今まで見せた事のないキツイ視線・・・。いつもの優しい先生からは想像が出来ないくらいだった。
目線を合わせたものの、言葉が出てこない。
どうしたらいいのか分からないあたしの目から涙が溢れ出していた。
「・・・・・泣かせたい訳じゃない。本当の理由が知りたいんだよ」
先生は顔色一つ変えなかったけれど、優しい声になった。
その優しい声にあたしはついに泣き出してしまった。
