どうして治まってくれないんだろう?

あたしは今以上の関係を望んでなんかいない。

今以上の関係を望むほど、あたしは自分に自信なんてない。

それなのに・・・・




「こればっかりは自分で乗り越えるしかないよね」

「そうだね」

一人モヤモヤしているあたしを心配そうに見つめる真海と沙絵子。2人のように恋愛経験してたら、こんな風にはならなかったのかな?

もっとちゃんと今の気持ちを受け入れられたのかな?






ここ最近、まともに勉強にも集中出来ずにいた。先生とも何だか顔を合わせづらいし・・・。

あたしが一人でいたいという気持ちを察して、真海と沙絵子も先に帰ってくれたりする。


今、放課後の教室にただ一人座っていた。


「もう・・・・帰らなきゃ」


教室の中でいたって何か解決出来る訳でもない。どこにいたって、モヤモヤは続くばかりだ・・・。

あたしは机にかけてあるカバンを手にして、教室から出て行こうと席を立ったその時、和泉先生が教室の中に入ってきた。