【短編】絡まる糸



「っ!」



すぐ近くのホテルに入った。


迷いもせず部屋に入り、ドアが閉まるよりも早くキスされた。



「ちょっ、待って……よ!」


酔いのまわり始めた体じゃ、ヤスを止めることはできない。



何度も角度を変え、呼吸ごと奪われるようなキスに、自然と涙がにじんだ。