大切なもの

私は渚と美奈との仲も順調で、しばらくしたら更に、「亜希子(あきこ)」という友達も仲間に入ってきた。


亜希子とは、小学校の頃、クラスは違ったけど顔見知りで、すぐ仲良くなれた。


楽しそうな山崎さん、星野さん、植田さんのグループに話しかけることはできず、時間は過ぎて行った。


類君もただ遠くから見ているだけ。という感じで入学式の時以降渚にも、特に他の人にも、類君のことを何か言うことは無かった。

















…そしてある日、私が机で次の授業の準備をしていたら、








「…小川さん?」


呼ばれて振り向くと、



「えっ…星野さん!」


そこには星野さんの姿が。初めて話しかけられたからすごくびっくりした。




「あ、あのね、今日給食食べたら学校すぐ終わるじゃん?」


「うん!」


「そうしたらみんなで遊ばない?」


「み、みんなって??」


「ウチと山崎さんと植田さんと、もちろん小川さんも。


あと、小川さんの仲がいい、三山(みやま)さんとかも…」


三山さんとは渚のこと。






「…とにかく4組の女子いっぱいで!!」


私の返事はもちろん、


「うん!!!」


「あ、んじゃ今日、1時くらいに学校集合ね~!」


「わかった!!待ってるね」








私はこの誘いが凄く嬉しかった。


渚や美奈や亜希子と遊べることも、山崎さんや星野さんや植田さんと遊べることも凄く嬉しかったから。


その日の帰り際に葵に「やったあ♪」と報告。










…そして約束の1時の学校。