職員室に着き、お礼を言おうとしたときには彼の姿はもうなかった
新しい担任の先生に連れられ新しいクラスへと向かった
先生がガラッとドアを開けると転校先のあたしを興味津々のような目でみんなが見てきた
うっ、恥ずかしい
「えー、今日からここの学校に転校してきた三山あおいだ。みんないろいろ教えてやってな」
「はーい」と次々と声が聞こえてきた
「えっとじゃー、学校案内を早川!お前してやってくれ」
そう言って立ち上がったのはさっきあたしを職員室まで案内してくれた王子様だった
彼はニコッと笑ってくれた
休み時間、あたしは女子の大群に囲まれた
内容はというと、どこから来たの?とか彼氏とかいるの?とかそういう内容ばかりだった

