幸せの選択

「晃樹には、私の気持ちを伝えてきました。私、もう自分に嘘はつきません。私、要さんが好きです」



今度は、しっかり目を見て伝えられた。




その瞬間、目の前が真っ暗になった。
そして、シトラスの匂い



背中に伝わる力で、私は今要さんの腕の中にいるんだと実感する。



自分の腕をそっと要さんの背中に回すと、一瞬ピクンと要さんの体が動いた。






「三島……それで後悔しないのか?」


掠れた要さんの声が耳に掛かる