ガチャリと開くドアの前、緊張で顔の筋肉が上手く動かない。

開いたドアから晃樹の姿が見えると、その緊張はピークに達した。







「こんな遅くにどうしたの?電話くれれば俺が行ったのに」


「ごめんね遅くに。もう寝てた?」



「ううん。まだ起きてたから大丈夫。さぁ、どうぞ」




私を招き入れてくれる晃樹の顔は、すごく優しく微笑んだ。
その顔を、今から悲しい顔にさせてしまうかと思うと、心の中がズキズキ痛む




「ありがとう」と行って中に入る私の顔はいったいどんなだろう。