幸せの選択

プロジェクトが進むにつれて、自分の頭の中のイメージが、形になっていくのを目の当たりにして、興奮にも似た感情を得て、毎日が充実していた。


そして、もっと先を目指したいと欲も出てきた。




スウェーデンに行ったら、あっちで仕事の傍らもっと勉強したいと思ってる。






もともと、この仕事に巡り合わせてくれた晃樹だから、もちろん応援してくれるんだと思った。





なのに、私の言葉を聞くなり「えっ?」という顔をした晃樹






「千秋、向こうでも働くつもりだったの?」



今度は私が驚く番






「えっ?もちろん。だって、働かないと食べていけないでしょ?」




「なんだ、そんなこと気にしてたの?だって、一緒に住むんだからそんなの心配しなくていいのに。千秋は家でゆっくり俺のこと待ってればいいんだよ」




「え……でも………」





衝撃だった。
そんなこと今まで全然話してこなかった私も悪かったけど



「それじゃあ晃樹に悪いわ。だって、まだ結婚するわけじゃないんだもん」


「そんなこと気にしない。だって、もう事実婚でしょ」




「………」