幸せの選択

今日も仕事が終わり、いつものように晃樹の車で家まで送られた。



長谷さんがプロジェクトのメンバーを食事に誘ってくれたのを、やんわりと断ったのも晃樹だった。

苦笑する長谷さんの顔が、頭から離れない





「着いたけど、飯ホントに行かない?」


「ごめんね。今日はちょっと疲れちゃって…早く休みたいの。また今度ね」


「そっか。仕事もあと少しだもんね。あっちに行ったらゆっくりできるから、もう少しの辛抱だね」




鞄を抱える私の手に、そっと手を重ねる



「辛抱なんて……私、仕事は楽しいよ?できればずっと続けて行きたいもの」