幸せの選択

「だけど、千秋に悪い虫が集ったら困る」

「大丈夫。その時は晃樹が、守ってくれるんでしょ?」




自然と笑みが零れた。



「まぁね」と言って指輪を受け取る晃樹
お互い顔を見合わせて笑った。




「さぁーて、帰るね?これ以上ここにいると、襲っちゃいそうだし」


「ち、ちょっと!何言ってんのよ」




いたずらっ子のように笑って、玄関へと向かう晃樹を見送りについて行く



「じゃあね。おやすみ千秋」

「うん。ありがとう」



「いいよ。それ以上の収穫あるから」


次の瞬間、私の唇に『チュッ』という音と共に、暖かいものが触れた。



「ごちそうさまでした」


そう言い残して去っていった。