幸せの選択

えっと息を飲む晃樹



「だけど、晃樹がもし良いって言ってくれるなら、一緒に行ってもいいですか?




ズルいかもしれない。でも、要さんを忘れられる日が来るなら、次はまっすぐ晃樹に向かいたい。


だから、彼の隣にいたいと思う。




「千秋、ありがとう。きっとすぐに振り向かせてみせるから」





ニコッと笑う晃樹を、久しぶりにかわいいと思った。

この笑顔の隣でなら、楽しい毎日が送れる気がする。





「これ、返さなくちゃね」


薬指からリングを外そうとすると、


「勝手言うと、付けておいて?魔よけ兼ねてさ」


「ダメだよ。こんな大事なもの魔よけに使えない」