幸せの選択

「ほらね?もう笑えてるじゃん」


「ハハハハ……そうかもね」




そっと頬に触れる晃樹の手。
手から伝わる温かさに、ホッとする。






まっすぐ見つめる晃樹の瞳に自分の瞳を合わせる
ニコッと笑ういつもの晃樹







「千秋、結婚しよう」





いつの間にか晃樹の手の中には煌々と輝くリングがあった。
そっと私の左手を取り、薬指にはめられていくそれを、まるで他人事のように見つめる。



左手に輝く一粒のダイヤ





この先もずっと輝き続けるその石は、私の未来も輝く未来であることの証になってくれるのだろうか