幸せの選択

「おねがい」を繰返している晃樹


きっと私が「いいよ」と言うまで言い続けるつもりだろう。




もういい加減ひとりになりたい。



「じゃあ、ちょっとだけね」


「やったぁ!アリガト。手を振ってくれたら帰るから」



たったそれだけで「ありがとう」なんて言われていいの?

せっかく来てくれたのに追い返してるのは私なのに。



罪悪感を感じ始めた私は、ドアから帰るのを見送ろうと思った。




ガチャリと鍵を開ける



「やっと開いた」