幸せの選択

「さぁ、そろそろ時間よ?たぶん要はもう着いてると思うけど。悔しいから下までは送らないわよ?」



持ってきた荷物を片づけながら、フフっと笑う玲衣さんの横顔
どんなに辛い決断だったかなんて、私には想像もできない



力になることだって、今の私にはできるはずがない





だったら、せっかく玲衣さんが綺麗にしてくれたこの恰好で、今日1日要さんと楽しく過ごそう

玲衣さんが叶えられなかったことを私が経験することで、玲衣さんが救われることもあるかもしれない。





「玲衣さん、ちゃんといいもの買ってきますね。任せてください!」



今できる一番明るい声で言った。
その声を聞いた玲衣さんの顔が今日一番パッと輝いた。



「そうよ!最高の贈り物をして送り出してやりましょう!さぁ、私も準備始めなくちゃね。じゃあね」



「はい!ありがとうございました」




後ろ手にバイバイと手を振る玲衣さんを見送って、私も出掛ける支度をした。