幸せの選択


バサバサっと書類が落ちる音で、ハッと我に返った



「ご、ごめんね。ちょっと、ボーットしちゃって…アハハ、書類メチャメチャになっちゃった」



慌てて書類を拾う。
手が震えて上手く纏まらない。






「あれ?アハハ……おかしいね。どうしたんだろう」



「千秋、ゴメン」


「えっ?なんで謝るの?晃樹なにも悪いことしてないでしょ?ちょっとビックリしちゃって。アハハ……大丈夫」


私の手から紙束を取り、落ちていた全ての書類を拾い、デスクに置いてくれた晃樹





「ありがとう」


「うん」