幸せの選択

忙しいのは他の人から聞いていた。

いくつもの仕事を同時進行しているらいいと藤原さんが言っていた。





「今いくつくらい持ってるんですか?」


「ん?そんなに持ってないよ。俺の手際が悪いだけ。それより、お前ちょっと無理してないか?藤原が言ってたぞ?対応が早いのは助かるけど、無理してるんじゃないのかって」



要さんの仕事の心配をしているのに、逆に私の心配をされてしまった。




「いえ、楽しいからやりたくなっちゃうんです。でも、長谷さんにも言われます。息切れすると逆に周りが大変なんだから休めって」


「いい上司だ」



「ハッハそうなんです。フォローだって必ずしてくれるので心配しなくていいですよ」





私の言葉を聞いて、スッと表情を曇らせた要さん