幸せの選択

「俺だってそうだよ?」


「えー!そうなんですか?全然見えませんでした。なんかカラかって楽しんでるのかなぁって思ってました」



「カラかうなんて、俺はどんだけ性格が悪く思われてるんだよ」




壁に寄りかかりながら腕を組んでいる要さんは、ファッション誌から飛び出したモデルみたい。

そんな彼が、私を好きだと言ってくれるなんて未だに信じられない。





「性格が悪いなんて言ってないです。あのときは要さん結婚してると思ってましたし」



チラリと薬指を見るとそこにあったはずのリングは無かった
私の視線に気づいたのか





「ああ、アレ外した。お前に言われてからすぐにな」


「そうなんですか?それで大丈夫なんですか?」