幸せの選択

私の変化に気付いたのか、要さんが心配そうな顔で覗きこむ。
その顔が近すぎて、さらに私を焦らせる。







「な、なんでもありません。なんか暑いなぁと思ってアハハハ……」



手でパタパタと仰いで誤魔化す。



「そうか?空調入ってなかったな。気付かなくて悪かった。今、入れる」


ドア付近のスイッチを押そうとする要さん




「あ、いいです。私もう戻らないと。失礼します」






一度ドキドキしてしまった心臓は、本人を目の前に治まりそうになかった。
私は、要さんから逃げるようにして部屋を後にした。