PC横のマグカップに手を伸ばすと、温くなったコーヒーに、溶け残ったミルクの塊が浮いているのを見て、飲むのをやめた。


「はぁー」

ボーッと斜め前を見つめていると、背後からコンコンとパーテーションをノックする音がする

ゆっくりと振り返ると、ニッコリ笑う課長がいた


「三島、これ明日までにまとめられる?」


課長の手にあるものは、数冊のファイルと、全くまとめられていない紙の束

眩しいくらいの爽やかスマイルに思わずダラーンと顔が緩んでしまいそうになるのを必死で堪える。