幸せの選択

「どういたしましてお嬢様」




そっと私を横たえると、シート横にあるリクライニングレバーを引いてシートを倒す。


座り心地の良い高級車のシートは、寝そべっても心地よいものだと妙に感心してしまう。







まるで絵本の中のシンデレラのような感覚。





「じゃあ、おやすみ三島さん」



助手席から晃樹が離れると、金沢さんが顔だけ覗きこむようにして現れた。

酔っているとはいえ、職場の上司に当たる方にこの姿勢で挨拶するわけにはいかない。


慌てて起き上がろうとすると、急に頭がグラグラ揺れて、開いているドアから転げ落ちそうになる。




「あ、そのままの方がいいよ。僕も早百合が心配だからこれで失礼するね」