幸せの選択

先に私を乗せ、ドライバーに行先を告げると深々とシートにもたれた。


そして左の窓へ腕を乗せながら、右手でそっと眼鏡を外す。


その姿すら、絵になり過ぎていて、急に緊張してしまう。





顔を見られたくなくて、顔を下へ向けると課長の左手に光るプラチナのリング



そうだ、課長は既婚者だった



「課長、金曜日に私と飲みに行っちゃって大丈夫なんですか?」