幸せの選択

「どうぞ」と促されて、玄関の中に入る。



2階までの吹き抜けの開放的な玄関ホールに入ると、ハァーっとため息が出た。




この玄関だけで、私の部屋が丸ごと入ってしまうんじゃないかって思う。




「おじゃましまーす」


「どうぞ」




先を歩く晃樹と金沢さんの後を、かなり気後れしながら付いていく。
幅の広い廊下を行くと、急に開けたリビングになった。



「あら、三島さん?はじめまして晃樹の姉の早百合です」


「は、はじめまして。三島千秋です。今日は急に、しかもこんな遅くに失礼します」



「千秋ちゃん、やっと会えたわ。おじい様から噂は聞いていたのよ。晃樹にいつ会わせてくれるか催促しても、いつも流されちゃうんだもの。今日は来てくれてうれしいわ」