幸せの選択

そんな私とは対照的に、課長はなぜか楽しそうな顔をしている




――この人何なんだ




つい数時間前まで、雲の上の人のように感じていた課長が、今は私をパニックに陥れている張本人



この2年ちょっとで培ってきた課長へのイメージがガラガラと一気に崩れていく




――まあ、課長にとっての私も同じことが言えるんだろうけど


この2年私はずっと仕事を黙々とこなす寡黙な人間を装ってきた。