幸せの選択

「三島、すまなかった。怒らせるつもりじゃなかったんだ」



掴まれた腕はそのままに、振り返ると軽く頭を下げる課長の姿が目に入る


その姿を見ると、自分の行動がとても幼稚に思えてくる





「課長…謝らないでください。八つ当たりしたのは私ですから。すみませんでした」


課長の下げた頭より遥かに下へと頭を下げる






この状態で自分から頭を上げられないから、そのままの姿勢で、課長からの言葉を待つ






「………」