幸せの選択

私が席に座ろうとすると、ごく自然に椅子を引いてくれる。




晃樹は、食事に行くときはいつも自然に完璧なスコートをする。


それは、昨日今日身につけたようなわざとらしくはなく、息をするかのように「当たり前」なのだ。





「やっぱり育つ環境って大事だよね」

「なにが?」

「晃樹の所作全てがスマートだから」

「そう?初めて言われた。ありがとう」

「………」



こういう返し方だって…
得意気になるわけじゃなく、褒めてくれたあなたが素晴らしいみたいな返し。

年下だけど、私の持っていないものをたくさんもつ晃樹