幸せの選択

後頭部に衝撃を感じて目を開けると、私のすぐそばに弘之の顔があった。
何か大きな声で叫んでいる。



「千秋！別れるなんて言わないで」


私に馬乗りになっている弘之から逃れたくて必死に動き回るのも虚しく、私の両腕は簡単に弘之に拘束されている。




「弘之……お願いこんなことやめて……」



「千秋…俺にはお前が必要なんだ」




ギュッと閉じた太ももの間に、弘之の足が挟まれる



「弘之…！お願いやめて…」



パチンと左頬を打たれる。