そのおかげで、そのうち弘之と付き合うコトを文句言う人は、いなくなった。


私たちの付き合いは、順調そのもので、私は男の人とするコトの殆どを弘之とが初経験だった。



頭の良かった彼は、超就職氷河期をもろとせず、誰もが知る一流商社への就職を決めた。


対して就職浪人の私は、卒業前になんとか家具メーカーに契約社員として滑り込むことができた。


大手商社の新入社員の激務は、聞いていたよりも遥かに忙しく、食事もまともに取れない弘之を思って、毎日ご飯作りに弘之のマンションへ通った。