夢のような金曜の夜は、あまりに色々ありすぎて、手に追える範疇を遥かに通り越し、なかなか眠れなかった


明け方、同棲中の一応彼氏の弘之が、アルコールの匂いを振り撒きながら帰って来た時
は、やっと瞼が重くなってきた時だった


私たちは、大学のサークルで知り合った。

人付き合いが良く、頭のいい弘之はすぐに中心的存在になり、いつも輝いていた。


一方の私といえば、田舎から出てきて、知り合いも少なく、さらに人付き合いが苦手だったため、毎日をただ消費しているだけだった。