大好き。

私、先生のこと大好き。

でもね。

今日で最後にするの。

ここで待つのは。

先生が今日来なかったら

もう、諦める。

諦めれるよう、努力するよ。

優しい声で

名前を呼ばれた。

「亜美……」

ほらね。

やっぱり。

ずるい人。

「……先生!」

大好きな大好きな

先生のあの優しい声。

私の前にいるのは先生。

あんなに会いたかった

大好きな先生。

「先生!」

私は抱きついた。

先生に思いっきり。

「久しぶり。………亜美」

先生のにおいがする。

懐かしい香りと………この香りは……。

……そういうことか。

「先生……大好き!」

先生に会ったら話したいことが

たくさんあった。

でも、先生の顔を見たら

やっぱり好きしか

出てこなかった。

「うん……それは答えが必要?」

私は大きくうなずいた。

「………ごめん。亜美とは付き合えないよ」

先生は悲しそうな声で言った。

……うん。

分かってるよ先生。

ちゃんと会ったときに

気付いたんだから。

私は先生から離れて言った。

「先生。私は先生の教え子です。私は、先生が大好きです。これからだって変わりません。………先生」

私はニッコリ笑って言った。

「私はずっと、先生の教え子なんて絶対嫌です。……先生!私、先生の後輩になりたいです」

そう言って

大学の合格通知を見せた。

「私、『先生』にんなります!……ちゃんと先生になれて。もし…。もし、先生になって先生に出会えたら…」

涙がこぼれた。

「もう1度。先生のことを好きなっていいですか?………後輩として好きななっても」

「ああ………いいよ。楽しみに待っておく」

先生……。

私は深く礼をして

走り去った。