ーーガチャッー
『……スバル様、着きました。』
黒塗りの高級車の後部座席のドアを開ける。
『……あぁ。』
車の中から返事が返ってくると、その人はすぐに降りる。
『『『……キャーーーッ!!!スバル様よ!!!!』』』
『『『キャーーーッ!!!!レイ様よ!!!』』』
すぐに聞こえる女子の甲高い声。
『…人気ですね、スバル様。』
茶化すように隣を歩く、主の一条 スバル(イチジョウ スバル)様に言う。
『……お前もだろ、レイ。』
『……スバル様には、及びません。』
聖白薔薇学園の敷地に足を踏み入れると、すごい勢いで女子は俺らを囲む。
『……おはようございます!!スバル様、レイ様!!』
『……おはようございます、お嬢様。』
『……あぁ、おはよう。』
女子からスバル様を庇いながら、教室に向かう。
『……スバル、レイ。ごきげんよう。』
女子の集団が一本道を作ったとこから二人の人が来る。