傘の上で踊り狂う雨。


今日は、朝からずっと雨だった。


大学の講義も終わり
そそくさと帰路につく。



足早に乗り込んだ電車は、平日の昼過ぎだからか人は少なかった。


「シグー、今日飲んでく?」


「ん、今日は帰って課題やらなきゃなんだ。」


「またそれー?そのセリフ何回目よ…?」


「ごめんね、また今度。」


遠回しに誘いを断り、私はそっと目を閉じた。



隣で微かに頬を膨らませて、ふて腐れているのは私の唯一の友達。