楽しく踊ってる風景をみつめる
ここに堺の姿はいなかった
もしかして本当にいるのか...?
「みえみえも一緒に踊ろーよ!」
黒魔くんと楽しそうに踊りながら私に目をむける
「私はいいーよ」
一応にこりと笑いまた踊ってる風景ぼーーっと見つめる
「お、ちょいみえこ??」
何故か無意識に堺の元へ走りだしていた
ーーーーーーーーーーーガラガラ!!
集合場所の扉を勢いよく開ける
その先は真っ暗で人がいる気配がなかった
この教室から後夜祭の音楽がかすかになっていた
窓に近づき皆が楽しんでいる風景を窓越しからじっと見つめた
「…やっぱりいないよな…変に期待した私がばかじゃん…堺のばかっ」
もう少しここのいようかと思ったときだった
「いるよ」
そこから聞き覚えのある声が聞こえ、聞こえる先を振り向こうとしたときだった
ーーーーーーーーーーーぎゅっ
後ろから抱きしめられ堺のほうに向けれなくなる
「何時間待たすの…?ずっと待ってたんだけど
でも…」
堺がふっと笑うのが分かった
「来てくれるって信じてた」
「なっ!」
このとたん心臓の鼓動がもっと激しくなるのが分かった
そして、堺から解放され堺のほうに向き直った
「メイド服じゃないねーー、あんだけ大きく書いといたのに、しかも赤ペンで」
「なっ!!私の分までないんだ!…それに」
「それに?」
教室が暗いせいと外が暗いせいかあまり堺の表情は見えないが私を覗きこんでいるのは分かった
「恥ずかしいんだ…」
勇気を振り絞って言ってみたのはいいんだが、堺の表情がよく見えない
少し不安になる
「ばぁか…みえこちゃん」
「なっ!!!何がばかだっ!!!!」
せっかく勇気を振り絞って言ったのに!
堺のほうがもっとばかだっ!!!!
このとき堺は片方の膝を床につき私の前でひざまついていた
「なら、今夜は俺があなたの執事になりましょう、姫様」
月明かりに照らされた綺麗な顔立ちの堺の表情は妖艶に笑っていた
どきっ、、、
また優しい綺麗な瞳に吸い込まれる
私の心臓はどきどきうるさかった
「お手をどうぞ?」
また、妖艶に笑い私の方に手をさしだす
その手をとらずにはいられなかった
月明かりに照らされ文化祭の片付けでなにもない暗い教室でかすかに聞こえる音楽で密かに踊る私と堺だった
手を絡め合い
にこりと優しい笑顔と優しい瞳で見つめてくる堺の表情で私の鼓動はまた高まる一方だった
「んなに、見つめてくるな、、、」
私はその堺の表情をずっと見れなくてうつむいてしまうばかりだった

