(預言者だったら、農作業はしないよな。リョウイチローは、預言者なんかじゃない。)


友達だと言えば、少し照れくさい。
だが、不器用でも真っ直ぐな亮一郎の性格が、セードルフは好きだった。
そこまで広くない教会の畑に、必死で水をかけている。

時々何かわからない言語でぶつぶつ言いながら、それでも真剣に農作業をしてい
る彼が、預言者だとは思えない。

思えないのに、セードルフの心にどこか引っかかったまま、消化出来ずにいた。