それからというもの、亮一郎は今までにも増して、働くようになった。
早く作業を終わらせれば、その分街を歩ける。
今までほとんど教会から出る事は無かったから、もっと今住んでいるところを見てみたい。
牧師とセードルフにそう話せば、笑って了承を得られた。

自分の手が空いた時は、案内するよ。
セードルフはそう言って、亮一郎の為に作業の手を速めた。