12月。
吐く息は白く、手のマメはつぶれた。

今までこんな農作業などした事の無かった亮一郎には、過酷な仕事に思えたが、ここで生きていく限りは必要な仕事だ。

(放り出されたら、生きていけない。)

それだけは、充分過ぎるほど分かっている。