レヴェンテはすでに仕事に出た。
両親を亡くしてから、エメシェとレヴェンテは懸命に支え合って生きてきた。
大切な大切な、弟。

エメシェ、彼はここで様子を見よう。仕事へ行きなさい。」
「はい、牧師様。ありがとうございます。」

よろしくお願いしますと頭を下げ、エメシェは温められた部屋を出ていく。
簡単な礼拝しか出来なかったが、仕方が無い。仕事が終わったらまた来よう。
エメシェはそう思い、パン屋の仕事へと急いだ。