飢饉のせいで物資は少なかったが、出来うる限り温め、手厚い看護をする。
ベッドに寝かせて毛布をかければ、氷だったような異国人は少しだけ体温が戻ったようだった。

「見たところ東洋人のようだが・・・東洋人は、こんな格好をしているのか。」

良く見ればみすぼらしい服ではなく、汚れているだけだ。
眠っているその人の顔を拭きながら、思わずまじまじと見てしまい、はしたない事をしたと、エメシェは目をそらす。