「・・・それから。」 笑顔だった牧師は急に顔をひそめ、声も小さくなっていく。 「その、鳥かごの事だが・・・私は思い当たる節があるかもしれない。」 それは、亮一郎にとっての希望か。 それとも、絶望か。 鳥かごの事はもう少し待ってくれと、牧師は亮一郎に良い含めた。 何かあるのだろうと、素直に了承する。 いつも穏やかな牧師の、難しい表情から、ただ事ではないようだ。 だからそれ以上追及はせず、大人しく待つことにした。