あなたに捧げるストーカーの歌


―――

結局、アイツは引き下がらなくって…

そのまま授業が始まって、
まぁどうせ私は寝てたけど。

今は沙汰先生に頼まれて、資料を取りに行く。

この前ストーカーと届けにいったあと、ちょくちょく沙汰先生が私を使うようになった。
正直迷惑である。

でもこれで、通知書、授業態度欄が良くなるんであれば、楽なことだ。
本当は嫌だけど。

私は外を通る近道を選んで、向かっていた。
その時

〈バシャッ〉
「きゃっ」
なに!!???水だ…


「ざまぁみろ!!」

上を見上げると、中島ファン倶楽部着用、一年色の紺カーディガンが1階で笑っていた。


―――――――――

「あーあマジ最悪~。」
シャツはずぶ濡れ、スカートはセーフだ。
運良く、教室を出るときにパーカーは脱いだ。

〈ガララッ〉
「幸田さんっ!」
保健室のドアを勢いよく開ける人物がいた

わぁ。
一番の原因の人がきたよ~
中島変態。

「大丈夫???」
「なわけ。大丈夫に見える?」

「いや…見えないけど。誰にかけられたかわかる?」

そんなのまるわかりだ。