野球少年と野球少女




でも、急に笑い声がとまった。

塁を見ると真剣な表情をしてる。

「知里」

「なっ、何?」

「俺、おまえのために野球頑張るから」

「うん」

「で、甲子園行く。プロ野球選手になる」

「うん」

「寂しいかもしんねえけど・・・ちゃんとたまには帰ってくっからさ」

途中で涙が溢れてきた。

でも、塁も目から今にも溢れそうな涙を堪えながら言ってカッコつけてる。

「寂しいのは自分でしょ?」

とあたしがゆうと、

「別に寂しくねぇし」

なんて言いながら2人で笑った。