野球少年と野球少女




あたしは朝から部屋でずっと泣いてた。


「知里ー?」

あっ、塁の声だ。

「入んぞ」

「えっ、ちょっ」


ガチャ


「何?俺が行くからって泣いてんの?」

なんて言いながら笑う塁。
「そっ、そんなわけないし。さっき目にゴミが入ったのー」

塁はクスクス笑ってる。