よろずや。



「男の子は、女の子が好きで、毎日女の子のおうちに遊びに行っていました。男の子は、それだけで、十分幸せでした。けどある日―――。」

「―――ある日??」

そしてリクは、私にクスッと笑いかけて続けました。

「ある日、女の子は、男の子と女の子の両親の前で言いました。『私、男の子のお嫁さんになる』と…」

―――え、それって…


「覚えてない?俺、あんときスッゲー嬉しくってさ。家帰って舞い上がったね。あんとき、お前が心の底からあれを本当に思ってるなんて分んなかったし、いつもの態度見る限り、“俺、きらわれてるんだろーなー”とか思ってたし…だから…」


リクが、私に向き直る。

「さっきの言葉、ホントに嬉しかった。俺も、リサの事、ちっちゃい頃から好きだった。
今も変わらず、お前が好きだ。」


―――あぁ…
この言葉をどれだけ待ち望んだか…


「私も、リクが好き…
 大好き…」

「俺も、リサの事、大好きだ。」


「俺、寮入っちゃうけど…待っててくれるか??」

そしてリクは、子供のようにすがるような眼で私を見つめる。


「…もう何年もリクの言葉、待ってたんだよ?3年位、なんでもない。」

そしてリクは、目を見開いて、そして、微笑んだ。

「そっか…」


そして、リクと私は、しばらく流星群を見ていた。