翌朝、大天使長ミカエルとその手下たちは、数千もの軍隊と、数万……、いや数億もの天使を引き連れて大天使ルシフェルに奇襲をかけた。


 ルシフェルは孤軍奮闘した。

 たった一人で、絶えず攻め入る幾億もの天使を凪ぎ払った。



 この闘いは五千年間にも及んだ。

 やがて、追い詰められた大天使ルシフェルは大天使長ミカエルにこう言い放った。



「俺は戻ってくるぜぇ……ミカエル! 地の果て、地獄の業火に灼かれ、懺悔の針山に射抜かれても、必ずなぁ!!」




 そして、魔界へとルシフェルはその身を堕としたのだった。






 天界に呪いの言葉を遺して――。