…顔を青ざめさせながら謝る麻緒に、思わず笑みがこぼれる。


「大丈夫だから、気にしなくていいよ。

ほら、学校行こう?」

「よかった…!」


『大丈夫』と言う言葉に顔を綻ばせる麻緒。

この麻緒の笑顔が、
無邪気でバカなところが、好きだ。


君に『好き』と伝えようと、送ることのできないメールを何度打ったのだろう。

そのたびに『やっぱりまた今度』と言っては送信ボタンを押すのを諦めた。


ふと、隣を歩く麻緒をチラリと見る。



…今日、いや、明日こそは絶対に伝えるんだ。