私は君に恋をしました





・・・ずるいよ奥原くん。



‘俺何かした?’とか・・・



体調崩してた時の奥原くんを思い出しちゃうじゃない。


ひとりにしないで・・・って訴えてそうな奥原くんを思い出しちゃうよ。





‘おはよう。シカトなんてしてないよ。今起きたから’



そう返信して直ぐに奥原くんからメール。




‘そっか。良かった。ねぇ、今日少し時間ない?’




・・・どうしても、彼女の話を私にしたいみたいね。

聞くだけ聞いたら、もう私にまとわりつかなくなる・・・のかな。

だったら・・・それでいい。





‘夕方までなら大丈夫。’




‘ありがとう。じゃぁ、11時にいつもの駅で待ってる’






私は携帯をベッドに放り投げて、シャワーを浴びた。



面倒くさいって思う。


わざわざ高校生の男の子に会いに行くなんて。


5歳も歳下の男の子に会う為にシャワーを浴びて、クローゼットから割りと若めの服を選んで、メイクだって濃くならないようにナチュラル意識したりして・・・


あの彼女は・・・メイクもほとんどしてないのに可愛くて。


素足でも気にしてないだろう。





ホント面倒くさいって思う。



バカみたい。なんで私が高校生に対抗心持たなくちゃいけないの。




でも。面倒くさいと思いながらも・・・嫌じゃない。





待ち合わせまであと30分。


そろそろ出ようかな。



私はいつも持ち歩いている高級ブランドのバッグを手にして家を出た。