私は君に恋をしました





そこにはまだ建って日が浅いだろう、綺麗なマンションが建っていた。




エントランスに入り、奥原くんは、当たり前だけど・・・慣れた手つきでオートロックを開錠してそのまま中に入ろうとする。




「あ。じゃぁ、私はこれで!ちゃんとお風呂入ってゆっくり寝てね?」




私はそう声を掛けて、来た道を戻ろうと背中を向けた。






「ねぇ。部屋に入るまでに倒れたらどうすんの?俺」




へ・・?





「俺、エレベーター使わない主義だし。俺一人で階段上がって、意識失って倒れたついでにそのまま下に落ちるかもしれないじゃんか。」





それって部屋まで一緒に来いってこと・・・だよね?



ここまで結構しっかりした足取りで歩いてきてるからそんな事は起こるはずはないんだけど・・・




私は奥原くんのあとをついて行った。