私は君に恋をしました





1件目のお客様の会社を出たのが11時。



さっきよりもどんよりしだした空を眺めて、早く2件目のお客様のところへ向かうか迷う。



今から向かうと、ちょうど12時くらいには着く・・・きっと相手側はお昼休みだろうし・・・お昼時にお邪魔するのも申し訳ないよね。




少し早めのランチを取って、本屋で時間を潰そうか。



そう思って、目の前にあったカフェに入った。






ナチュラルな感じの白やベージュを基調としたカフェ。



女性客が9割を占めてるだろう。



和ランチを注文して、料理を待つ間、雑誌で時間つぶし。



インテリア雑誌やファッション雑誌、結婚雑誌まであった。



置いてある雑誌からも、やっぱりこの店は女性客ばかりなんだってわかる。



私は迷うことなく結婚雑誌を手にして、表紙から順番に捲っていった。





今流行のウエディングドレスやタキシードを見て、自分やアツが来たらどうだろう・・なんて想像して胸がキュンとする。



お料理もこんなオシャレなものばかりなんだ・・・



よく耳にする有名な結婚式場から、こじんまりとした可愛いチャペル・・・



2次会のお店特集やバルーンのお店、結婚式の日までのエステ特集・・・






結婚式って準備が色々大変なんだ・・って初めて知った。






これはアツに見せなければ・・・。



あとで本屋に行くつもりだったし、その時買おう。



今までこういう結婚雑誌なんて気にもしなかったけど、いざ自分がってなると凄く興味深い。





“お疲れ様♪今日、家来る?見せたいものあるの”





アツにそうメールを送信しようとした時、ちょうど運ばれてきたランチのあまりの可愛さにパシャリと携帯で写真を撮ってついでに添付した。