「華月に伝言を頼んだのは君かぁ~!」


「そうだよ!」


やっはりか、俺に聞きにきたとき嫌そうだったからなぁ。


「それで、俺に用かな?」


「上山くんの好きな人は誰なの?どんな人?」


あー、面倒くさい質問してくる娘だな。


「まぁ、大体わかってるんだけどね!」


は?

そんなはずはない。
ばれないように演技してたはずなのに。


「合ってるとは限らないだろ?」


本当に知ってたりして。


「上山くんの好きな人ってリリでしょ?華月 朱里。」


ほらな、やっぱ違っ…てえぇぇぇぇ!


いや、聞き間違いって場合もあるしな。


「よく聞き取れなかった。もう一回言ってくれるかな?」



華月 朱里 って聞こえたような聞こえなかったような。


「だーかーらー!華月 朱里でしょ?って言ったの。」


これは悪い夢だ。

俺はポーカーフェイスだ。

ばれてるはずはない!


「上山くん顔赤いよー!バレバレだって!」